少しずつ秋が深まり、朝晩の冷え込みを感じるようになる11月。
猫にとっても、この季節は体のコンディションが変化しやすい時期です。
冬本番を迎える前に、被毛や皮膚、行動や体調の変化を観察しながら、早めにケアを始めましょう。
秋から冬へ 猫の体と心に起こる変化
11月は、気温だけでなく日照時間や湿度も下がり始める時期。
この環境変化は、猫の体にも少しずつ影響を与えます。
被毛の生え変わり(換毛)や、睡眠時間の増加、食欲の変化などがよく見られるサインです。
また、外の気配や音が変わることで、敏感な猫はわずかなストレスを感じることもあります。
「いつもより寝てばかり」「あまり遊ばなくなった」といった行動の変化も、季節の移り変わりが関係していることがあります。
換毛期のブラッシングで皮膚と被毛を守る
秋の換毛期は、猫の体にとって意外と負担の大きい時期です。
抜け毛を放置すると毛玉ができやすく、飲み込むことで嘔吐や消化不良の原因になることもあります。
また、抜け毛が溜まると皮膚が蒸れてかゆみを引き起こすことも。
こまめなブラッシングは、被毛を整えるだけでなく血行促進にも役立ちます。
静電気が気になる場合は、ブラシを軽く湿らせたり、静電気防止グルーミングスプレーを使うと良いでしょう。
特にシニア猫のお世話を通して、自分で毛づくろいをしづらくなった猫ほど、定期的なブラッシングが皮膚の血行促進やストレス緩和に役立つことを実感しています。
乾燥対策は皮膚+湿度の両面から
11月に入ると、暖房を使い始める家庭も多く、空気の乾燥が進む季節です。
皮膚が乾燥するとかゆみやフケが出やすくなるため、湿度管理はとても大切!
加湿器を使って室内を40〜60%に保つと、猫も過ごしやすくなります。
さらに、乾燥肌になりやすい猫には、ブラッシング後に保湿ミストや軽いオイルケアを取り入れるのもおすすめです。
特に短毛種やシニア猫は皮膚が薄く、乾燥の影響を受けやすい傾向があります。
活動量の低下とストレスケア
寒さが増すにつれ、猫は自然と動きが少なくなり、睡眠時間も長くなります。
気温が下がると体温を保つためにエネルギーを温存しようとするほか、日照時間が短くなることで生活リズムも少しずつ変化していくためです。
ただし、運動不足が続くと肥満やストレスの原因にもなります。
キャットタワーやトンネル、軽いおもちゃ遊びなど、室内でも体を動かす時間を意識的に作りましょう。
窓辺での日なたぼっこも気分転換に最適です。
実際に、日中に日差しを感じられる環境を整えることで、猫の食欲や活動量が安定するケースを多く見ています。
シニア猫の体調変化に気づくサイン
年齢を重ねた猫は、気温の変化や乾燥に敏感です。
寒さで関節がこわばったり、毛づくろいが減って毛並みが乱れたりすることもあります。
動きが鈍くなった、寝床から出てこない、トイレに行く回数が減ったといった小さな変化は、体調のサインかもしれません。
高いところに登る動作が負担になってきたら、ステップの設置や低めの居場所に替えると安心です。
寝床は暖かく、段差の少ない場所に整えてあげましょう。
私たちも日々のお世話の中で、年齢や性格に合わせた環境づくりの大切さを日々実感しています。
まとめ:小さな変化を見逃さず、冬を心地よく
11月は、猫の体が「冬モード」に切り替わる準備期間です。
被毛・皮膚・活動量・食欲など、いつもとの違いを意識して観察することが、冬を快適に過ごす第一歩です。
早めのケアと環境づくりで、愛猫が心地よく冬を迎えられるように整えてあげましょう。
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